税務調査で追徴課税はいくらになる?払えない場合の対応策

監修 有馬 誠治

福岡の企業・個人事業主の皆様、税務調査の連絡が来ると、「追徴課税はいくらになるのか」「もし払えなかったらどうなるのか」と不安になるのは当然のことです。

この記事では、専門的すぎないよう分かりやすく、追徴課税の仕組みから、実際にいくらになるのかの目安、そして万が一払えない場合の具体的な対処法までを解説します。

事前の「税務調査 準備」にも役立つ情報ですので、ぜひ最後までご覧ください。

 

追徴課税とは?「本来の税金+ペナルティ」の仕組みを解説

税務調査の結果、申告内容に誤りや不足があった場合に追加で納めることとなる税金一式を「追徴課税」と呼びます。

これは単に足りなかった税金を納めるだけではありません。

追徴課税の構成要素:本税と加算税・延滞税

追徴課税は、『本税+加算税+延滞税』の合計で構成されています。

それぞれの役割は以下の通りです。

要素 概要 性質
本税 本来納めるべきだった、不足していた税金本体 不足分の納付
加算税 申告を誤ったことに対する「ペナルティ」 罰則金
延滞税 納付期限の翌日から納付する日までの「利息」 遅延利息

このうち、追徴課税の金額を大きく左右するのが、税理士の介入で軽減を目指せることもある「加算税」です。

 

税務調査で追徴課税が発生する主な原因

追徴課税が発生する原因は多岐にわたりますが、特に福岡の中小企業や個人事業主でよく見られる主な原因は以下の通りです。

  • ・ 売上・収入の計上漏れ:期間外の売上を翌期に計上した、現金売上の計上漏れなど。
  • ・ 経費の過大計上・私的経費の混入:事業とは無関係の費用を経費にしている、家事費と事業費の区別が曖昧であるなど。
  • ・ 源泉所得税の徴収漏れ:特定の報酬支払い時に源泉徴収を忘れていた場合など。

 

これらの原因によって本税が不足していたと指摘されると、その行為が悪質かどうかによって「加算税」が上乗せされます。

 

税務調査で「追徴課税はいくらになる?」具体的な計算要素

税務調査でいくら追徴課税になるかは、指摘された本税の額(不足額)と、その行為に対する加算税の税率によって決まります。

特に加算税は、納税者の「ミス」の度合いによって税率が大きく異なります。

追徴課税の金額イメージ:中小企業で実際によくあるケース

たとえば、福岡の中小企業でよく見られる追徴課税の一例を見てみましょう。

  • ・経費の仕訳ミスなど、軽度な誤りの場合
    不足していた税金(本税)が80万円なら、加算税10%と延滞税を含めておよそ90万円前後の支払いになることが多いです。
  • ・申告期限に間に合わなかった(無申告)場合
    本税100万円に対して加算税15%+延滞税がかかり、およそ120万円前後に膨らむケースもあります。
  • ・売上除外など意図的な行為(重加算税)と判断された場合
    本税100万円でも、加算税35%+延滞税で135〜140万円程度まで増えることがあります。

 

このように、同じ100万円の不足でも行為の内容や対応の仕方によって数十万円単位で差が出るのが追徴課税の特徴です。

 

ペナルティとしての「加算税」の種類と税率(表で解説)

加算税には主に以下の4種類があり、税率が重くなるほど、税務署が悪質だと判断したことになります。

加算税の種類 適用されるケース 税率(本税に対して)
過少申告加算税 期限内に申告したが、申告額が少なかった場合 10% または 15%
無申告加算税 申告期限までに申告をしていなかった場合 5% または 30%
不納付加算税 源泉所得税などを期限までに納付しなかった場合 5% または 10%
重加算税 意図的な仮装・隠蔽行為(売上除外など)があった場合 35% または 40%

自主的に期限後申告や修正申告を行えば、これらの加算税の税率は軽減されます。

 

利息としての「延滞税」の計算方法と注意点

延滞税は、本税の不足額にかけられる「利息」のようなものです。

計算の起算日(納期限の翌日)から納付が完了する日までの日数によって変動します。

税率は時期によって異なりますが、現在の特例的な水準では、納期限から2ヶ月以内は年率2.4%程度、2ヶ月を超えると年率8.7%程度(2024年)になることが多いです。

この税率は、一般的な銀行融資の金利よりも高いため、追徴課税はできるだけ早く納付することが重要になります。

 

追徴課税の総額は「指摘されたミス」の性質で大きく変わる

例えば、本税の不足額が100万円だったとしても、単なる計算ミス(過少申告加算税)であれば追徴課税の総額は110万円〜115万円程度で済みますが、売上除外などの意図的な行為(重加算税)と判断された場合、総額は135万円〜140万円程度にも膨れ上がります。

 

【重要】追徴課税を払えない!と困った時の具体的な対応策

福岡で事業を営む皆様の中には、高額な追徴課税を一度に支払うのは難しい、と感じる方もいらっしゃるかもしれません。

追徴課税は原則一括納付ですが、「払えない」と放置せず、早急に適切な行動をとることが最も重要です。

対応策1:税務署への「納税の猶予」申請を検討する

追徴課税の納付が難しい場合、まずは所轄の税務署に「納税の猶予」を申請することを検討しましょう。

  • ・ 猶予が認められるケース:災害や病気、または事業の廃止・休止などの理由で、納税が一時的に困難になった場合など。
  • ・ 注意点:猶予には担保の提供が必要な場合があり、また延滞税は完全に免除されるわけではありません。

 

猶予申請には、具体的な理由と、いつまでに納付できるかという計画(分納計画)を示す必要があります。

対応策2:金融機関からの融資や資金繰りの見直し

納税の猶予が難しい場合や、事業の継続性を優先したい場合は、金融機関からの融資を検討します。

特に、税務調査の結果が出る前に税理士と相談し、資金繰りの計画を立てておくことができれば、最悪の事態を防ぐことができます。

対応策3:税務調査対応に強い税理士へ相談する

追徴課税の金額に納得がいかない場合や、納税が困難な場合は、税務調査対応に強い税理士への相談が不可欠です。

税理士は、単に計算をするだけでなく、指摘された事項に対して税法に基づいた反論や意見陳述を行い、適正な納税額に近づける交渉を行います。

この交渉によって、追徴課税の金額自体を減額できる可能性があります。

 

福岡で追徴課税を回避するために税理士に依頼するメリット

メリット1:税務調査の準備から当日対応まで任せられる

税理士は、調査官が特に確認するポイントを熟知しています。

事前の準備段階で指摘されやすい資料を整理し、当日の調査では納税者の代理として対応するため、精神的な負担が大幅に軽減されます。

メリット2:税務署との交渉窓口となり、納税額の適正化を目指す

税務調査の最終段階である「指摘事項の確認」の場において、税理士は専門知識を活かし、不当な指摘や行き過ぎた判断に対して毅然と交渉します。

これにより、加算税の賦課対象となる金額(本税)を減らす、あるいは加算税の種類の変更(重加算税から過少申告加算税へなど)を目指し、納税額の適正化に繋げることができます。

メリット3:事前の税務対策でリスクそのものを減らせる

追徴課税が発生するということは、これまでの経理体制や税務判断にリスクがあったということです。

税理士は、調査後の税務相談や月次監査を通じて、今後同様のリスクが発生しないよう、適正な経理体制の構築や税務に関する判断基準を確立するサポートを行います。

 

まとめ:追徴課税の不安はプロへの相談で解消できます

この記事では、税務調査で発生する追徴課税の仕組み、具体的な金額の要素、そして「払えない」と感じた時の具体的な対応策について解説しました。

税務調査は、福岡で事業を継続する上で避けて通れない可能性がありますが、過度に恐れる必要はありません。

税務調査の準備を適切に行い、専門的な知識を持った税理士のサポートを受けることで、追徴課税のリスクを最小限に抑え、万が一の場合も適切に対処することが可能です。

不安を抱えたままにせず、まずは私たち福岡の税理士事務所にご相談ください。

経験豊富な専門家が、あなたの会社の状況に合わせた最適な対策をご提案します。

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